水道メンテ業界の現状と未来予想

現　在

インターネットの普及にともない、お客様がたくさんの情報を簡単に得ることが出来る世の中になりました。

そんな現在はネット上に情報が掲載されていない業者や情報をあえて載せていない業者は選ばれず、逆にネット上にたくさんの情報がある業者は選ばれやすくなっています。

私たち水道業者は新規客を獲得するためにホームぺージを作成公開して、そのホームぺージからの集客を伸ばすためにSEO（検索エンジン最適化）と呼ばれる水道業務とは本来無関係と思える知識や技術を習得する必要性が出てきた様に感じています。

少々滑稽に感じられるかも知れませんが、現在は蛇口やパイプの修理や交換をして、皆さまの水廻り設備をお守りすることを信条として生きてきた職人を中心とした会社が、ハイバーテキストメイクアップランゲージを駆使してワールドワイドウェブに名乗りを上げる時代になったのです。

「クチコミが広がって集客につながる」という言葉でさえ、現在は地域コミュニティの話ではなく、インターネット上のものになりつつあります。

ひと昔まえは、仕事ができて地域で評判の業者が選ばれている時代でしたが、最近は仕事の出来栄えで評価をされることが減り、誰が書いたかもわからないインターネット上の文章で評価をされることが増えてきた様に感じます。

インターネットに詳しい他業種からの参入も目立ち始め、水道屋風ではあるが、実際はホームぺージ制作会社や土地建物の会社、または何をやっている会社か判断がつかない業者も増えてきました。

現在から未来へ

現在は様々なものが驚異的な速さで変化しています。
３年後の私たちは、何を頼りに新規客を増やすことになっているのか、正確に答えられる人はいないでしょう。
ホームぺージなのか、SNSか、地域コミュニティか、動画か、クチコミか、または全く別のものが出てくるのかも知れません。
しかし、どの様な方法による集客が主であっても私たちは、それに対応してお客様に水道メンテナンスのサービスを提供しつづけています。

集客したお客様宅にお伺いして、水廻りの修理や交換を行っている私たちの業界に、近年では１つの重大ともいえる問題が発生しています。

新聞やテレビやネットニュース等で人材の不足が伝えらている様に、建設業界・建築業界の働き手不足は深刻な状態です。
お客様から水漏れの修理依頼があってもお伺いする職人がいない為にお断りするしか方法がない時もあるほど専門的な知識や技術を持った職人が不足しています。

人工知能（AI)のロボットでの代替が難しいとされる修理技術は、おそらく先々も人材不足の問題が簡単には解決しないでしょう。
つまり仕事をたくさん獲得してきても、それに対応する人材が居ない為に、自社だけで解決できる問題ではなくなっているということです。
そこで当社では協力各社と連携して仕事を進めていくことにいたしました。
協力業者を募集して、自社では対応できない修理案件に対応をいただくことで、より多くの修理に対応できる体制作りを進めています。

水道メンテ業界の未来は、水廻りの簡単な故障であればご家庭で直してもらえる様にすることも視野に入れた対応が必要です。
これまでは、簡単に直る修理でも、専門技術を持った職人にしか直すことが出来ない修理でも、どちらも全て職人が対応していました。
これからは簡単な修理はある程度までご家庭で対応していただき、専門技術が必要な修理は職人が対応する時代になっていくものと思われます。

商業的に考えると、安価な作業料金のパッキン交換やパーツ交換の依頼が減り、比較的に高額な料金設定の修理が増える為に利益が出やすく、高い人件費をねん出しやすいビジネス環境が整ってくるでしょう。

また、住宅の平均耐用年数が伸びてくることも水道メンテ業者にとって明るい話題と言えます。これまで日本では建築後30年で建て替えと言われ続けていた住宅は、建築技術の向上やメンテナンスを行って大切にすればもっと長く住み続けることが出来るといった考え方の変化により、段々と建て替え時期が延びています。
欧米並みに100年以上とまではいかなくとも、住宅の平均耐用年数が50年時代になれば水廻りのメンテナンス需要も格段に増えることでしょう。
水道メンテ業のマーケットは広がりを見せており近未来の需要増が期待できそうな状況です。